脳は主語を理解できない?
Brain cannot recognize the subject in a talk?
よく「脳は主語を理解できない」から「人に言っているのか、自分に言っているのかわからない」だから悪口は言わない方がいい。という意見を見ます。
「主語が理解できない」は単純化されすぎですが、脳の働きとして扁桃体が行う「情動」の処理と、それを客観視する「前頭葉」の働きを分けて考える必要があります。
この情動行動は「扁桃体」という脳の部位が要になって起こります。
扁桃体は、何かしらの感覚の入力があると、その感覚が自分にとって有益(快の情動)なのか、有害(不快の情動)なのかを評価します。銭湯の番頭さんみたいなもので、有益な感覚を「快」の湯へ、有害な感覚を「不快」の湯へ案内しているわけです。この評価によって、快の情動ならば「接近」や「獲得」の行動、不快の情動ならば「回避」や「逃避」、「攻撃」の行動が起こります。
この、情動行動の抑制を行っているのは、③の大脳新皮質の中でも主に前頭葉という部分です。読んで字の如く、脳の前の部分です。この前頭葉による情動行動の抑制は、反射的に起こる情動行動と比べると、その状況の分析などの過程が必要なため、遅れて起こります。
http://modernfart.jp/2014/05/12286/
前回は、悪口にならないように生徒に「言い換え方」を教えていることを書きました。
人の悪口を言ってはいけない理由(その1) The reason you do not say bad things about others (1)
まずは悪口に関しては「情動」として悪感情が起こり、その後、冷静に「これは自分に言われているのではない。他人に言っているのだ」と解釈が起こるわけです。
First, brain handle the word in amygdala as an emotion, then frontal lobe check them next. so everyone says brain cannot recognize the subject.
前頭葉がカバーしきれるのか?
前頭葉が冷静に悪口を言っている内容や、言っている人を客観視できればいいのですが、情動が勝ると、その感覚だけが残ります。そう「単に人に悪口をいう人が目の前にいる」状態です。
そうなると、次には「この人に私は悪口をいわれるのであろう」というイメージが残って当然です。
コミュニティー外の人の悪口を言っていたつもりが、いつの間にか自分が孤立してしまう・・・
という裏側にはこのような脳の力学が働いているのです。
So, everyone tend to think that he/she will tell bad things about me someday…
結局、悪口は自分のコミュニティーを破壊する
これからの時代は、社会が決めた枠組みというよりも、twitterのフォロワー、facebookの友人達のように自分の人格で作ってゆくコミュニティーによって仕事が進む機会がますます増えると考えています。
せっかく作ったコミュニティーを自らが破壊してしまわないよう、感情を押し殺すのではなく、相手に変な情動を起こさせない、トゲのない言葉で表現してゆくクセはとても大事ですし、これには繰り返しの練習が必要なのです。
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“人の悪口を言ってはいけない理由(その2) The reason you do not say bad things about others (2)” への 1 件のフィードバック