ラポールの築きなおし
前回のBlogで、ある分野でトップ営業マンだった方が、かならずしも別分野ですぐに上手くいくとは限らないということを書きました。
人間関係が構築され、安心感の間柄である「ラポールが取れている」状態がとれるまでは、目的とする会話は難しいという内容でした。
そして、ラポールが取れているなーと思っていたら、自分の「どの部分」「どの会話」でラポールがとれているのかを注意深く観察することも重要です。
さて、新しい会話の内容に興味を持っていただき、相手の方の心を動かしていくにはどうしたらいいでしょうか?
前述の営業マン氏は、自分が過去に販売していた製品によって相手とラポールが築かれていたことに気付かないで、新しいビジネスや商材に関しても、以前の商材と同じように機能や優位性だけ話していたのでかみ合わなかったわけですが、そういう時はどのように話しを進めたらいいのでしょう?
人は「なぜ?」を知りたがる
ラポールが取れた間柄、ラポールが取れている話題に共通しているのは、「あなたの存在理由」や「その話題がされている理由」が明確になっていることですね。
それゆえ、新しい話題を持ち出す場合には「なぜこの話題を持ち出すのか」を話す必要があるのです。
相手に「お土産」を渡すときには、「実は先日家族旅行で海に行って、そこであまりにも綺麗な貝のブレスレットを見つけて・・・」など、実は人はリラックスしている時には自然とやっているものです。
ところが、気持ちが急いでいたり、セールス的場面だったりすると、ついついそれを忘れてしまいます。
お土産の例で言えば、いきなり相手に「この貝のブレスレット、限定生産で、チェーンはプラチナで・・」みたいなこと言い始めるのと同じです。 笑
ストーリーテリング (Story Telling)
新しいラポールを築く。なぜ?の疑問に答えていく。
そのような時に有効な話し方が「ストーリーテリング」と言われる手法です。一言でいうと、箇条書きではなく、物語で話すということです。
私がしばしばストーリーテリングの勉強の参考にしているのは
「スティーブジョブズ驚異のプレゼン」ガーマインガロ著です。
その135ページに
ベンチャーキャピタリストに話しを聞くと、みな一様に、ほとんどのアントレプレナーが問題提起なしに製品の話を始めてしまい、そのせいで興味を引かれるストーリーを構築できずにいるという。
「語る情報を入れる場所を私の頭の中に用意してくれないと困るんだ。問題提起なしに解決策を提示するアントレプレナーに用はないよ。カップも用意せずにコーヒー(アイディア)はいかがですかっていわれてもねぇ
とあります。まさにそうだと思います。
ストーリーの作り方は
- 自分(他人)の経験を時間に沿って話す
- 自分(他人)のエピソードを入り口にする
など、いろいろな方法があります。
詳しいストーリーテリングの構築パターンはまたの機会に。
ラポールを再構築する必要のある人、会話の内容についてはストーリーテリングを意識しているといままで以上に効果のある会話になるかもしれませんね!
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“「人の心を動かす」話し方(その1)” への 3 件のフィードバック